CMA CGM、ミストラルAIと提携合意:5年間で1億ユーロ規模の契約結ぶ
仏海運大手CMA CGMはこのほど、仏ミストラルAIと提携合意を結んだ。5年間で1億ユーロ規模の商業契約を結んだ。CMA CGMはグループの全事業にミストラルAIの人工知能(AI)技術の導入を進める。
CMA CGMは、ミストラルAIの発足当初の資金調達(2023年6月、1億500万ドル)に参加していた。今回は、出資ではなく、契約締結の形でミストラルAIを引き続き支援する。具体的には、ミストラルAIがCMA CGMのマルセイユ本社にフルタイム雇用換算で20人程度を派遣し、グループ全体の事業にAI技術を活用する可能性を割り出し、実際のソリューションの開発を進める。CMA CGMの本業の海運ではAIによる航路最適化、物流子会社シーバロジスティクスでは倉庫の搬出入等商品管理の最適化、メディア部門ではファクトチェックへのAI利用などが予定されている。CMA CGMはさらに多くの可能性に期待している。
ミストラルAIは欧州におけるAIベンチャーの有望株で、評価額は60億ユーロ近くに上る。
CMA CGMは、今回の契約を除いて、この数ヵ月間でAI分野に5億ユーロの投資を決めている。グーグルやPerplexityとの提携のほか、PoolsideやDataikuなどのベンチャー企業への出資も決めた。仏大物実業家のグザビエ・ニエル氏と協力して、パリのAI研究拠点キュータイの発足にも協力した。
