CCIJF – 在仏日本商工会議所

外国系住民を狙ったテロ事件が発生、チュニジア人1人が死亡

南仏バール県ピュジェシュルアルジャン市(フレジュス市近郊)で5月31日夜、外国人2人が銃撃される事件が発生した。
1人が死亡し、1人が重傷を負った。容疑者は6月1日朝に逮捕された。容疑者はSNS上で、外国人を殺害せよと呼びかける動画を公表しており、同日には捜査主体が全国管区テロ検事局(PNAT)に切り替えられた。
事件は5月31日(土)の22時頃に発生。
5発の発砲があり、46歳のチュニジア人男性が死亡、34歳のトルコ人男性が重傷を負った。
死亡したチュニジア人男性は付近で理容師として勤務していた。
犯人は自動車に乗って逃走したが、内縁の妻の通報を受けて、憲兵隊特殊部隊が1日(日)の5時頃に逮捕した。
逮捕されたクリストフ・B容疑者は53歳。
犯行現場の付近に住んでおり、スポーツ射撃で正規登録の銃器を多数、自宅に所有していた。
当局にマークされている人物ではなかった。
容疑者は犯行の直前までに投稿した2本の動画の中で、外国人排斥の極右的な主張を展開。
うち犯行直前に投稿の動画においては、容疑者は酒に酔っているように見受けられたが、フランス人に「決起」を促し、移民を脅威であるとして、外国系、特に北アフリカ系の人々を狙撃するよう呼びかけていた。
「フランスの旗に忠誠を誓う」などとも述べていた。
捜査に乗り出したPNATは、テロに関係した殺人及び殺人未遂と、テロ組織とのかかわりの容疑で捜査を継続中とコメントしている。
ルタイヨー内相は2日の時点で、あらゆる人種差別は害毒であるとして糾弾した上で、断固としてテロ行為に対処すると言明した。