ラシーヌが死去した場所の住居(パリ6区)、260万ユーロで売りに
「フェードル」など古典悲劇の傑作の数々で知られる17世紀の戯曲家ラシーヌが住んでいた場所にある住居が売りに出されている。ルパリジャン紙が6月5日付で報じた。
物件があるのはパリ6区のビスコンティ通り24番地。
ボナパルト通りから入るとても狭い通りで、都会中の小村のような趣がある。
壁面には偉人の死地であることを示すプレートが飾られている。
この界隈には往時、国王ルイ14世にゆかりの者たちが住んでいたといい、国王の歴史編纂官を務めていたラシーヌはこの場所の家を借りて住んでおり、その家で1699年4月21日に死去した。
当時の建物は19世紀に取り壊されており、現在の建物はその後に建てられた。
緑の多い中庭に面して地階にある110平方メートルの住居と、建物上階にある独立したワンルームをセットにして、所有者が売りに出している。
地階の住居は4部屋(キッチン、居間、2寝室)。中庭に面して広い窓があるので明るく、場所柄を考えるとごく閑静であるという。
壁面が切り石になっており、居間には、以前にあった井戸が壁面に埋め込まれるようにして残っており、由緒正しい雰囲気がある。
全体の価格は260万ユーロ。1平方メートル当たりでは2万ユーロとなり、この界隈の相場である1万8000ユーロと比べて少々高い。
不動産仲介のバレンヌ(Varenne)が物件を取り扱っている
