トレニタリア、パリ・マルセイユ間の高速鉄道の運行を開始
イタリア国鉄FS傘下のトレニタリアは6月15日、パリ・マルセイユ間の高速鉄道の運行を開始した。
フランス市場への参入を強化する。
トレニタリアは2021年からパリ・リヨン間の高速鉄道を運行している。
リヨン経由でミラノに向かう列車運行に続く形で、フランス国内発着の高速鉄道の運行に、外国事業者として初めて乗り出していた。
これをパリ・マルセイユ間に広げることで、事業をさらに本格化する。
1日4往復が、パリ・リヨン駅とマルセイユ・サンシャルル駅の間を3時間20分にて運行される。
開業を記念してトレニタリアは低めの料金にてキャンペーンを実施。
乗客の中には、片道40ユーロで乗車券を購入した人もあり、仏国鉄SNCFの格安サービス「Ouigo」の99ユーロと比べて安いと証言している。
トレニタリアはその一方で、高級感のある内装(レザーのシートなど)や、車内販売などサービスに力を入れている点をアピール。
静かでゆったりした1等車では、旅客機に倣って座席まで給仕のサービスも提供し、差別化を図っている。
トレニタリアは、成長力を近隣諸国に求める戦略を展開。
ギリシャ、スペイン、ドイツに進出しており、フランス事業も一段と強化する構え。
英国事業は、スターマー内閣が決めた国有化政策のあおりで7月末に撤退する。
