CCIJF – 在仏日本商工会議所

大学5年次以上の新卒者、就職状況が悪化

APEC(管理職雇用協会)が発表した調査結果によると、学卒者の就職状況が悪化している。
大学5年次以上の新卒者(2024年に卒業)では、最初の就職先を見つけるのが容易だったと回答した人が16%にとどまったのに対して、困難だったと回答した人は84%に上った。
2022年の新卒者では、この割合はそれぞれ39%と61%だった。
具体的な困難の示す指標をみると、就職先が見つかるまで願書を送った企業数が30を超える人が全体に占める割合が、2024年組では57%となり、2年前の31%を大きく上回った。
就職まで6ヵ月以上を要した人が占める割合も、18%から38%に上昇した。
APECはこの結果について、経済状況の全般的な悪化が影響したものだと指摘。
新卒者の採用は、景気が悪くなると最初に冷え込み、景気がよくなると最初に回復するのが通例なのだという。
大学5年次以上の学卒者の場合は、無期雇用契約(CDI)を得るか、公務員採用が条件だ、と答えた人が8割近くに上るなど、就職先に対する望みはなおかなり高い。
管理職としての採用を条件とする人も、ほぼ同じくらいの割合に上る。
その一方で、「リモート就労が認められなくてもよい」(71%)など、その他の面では要求が低くなっている。
仕事に対する満足度は低下しているようで、仕事を「生活のため」と答えた人が全体の24%と、2年前から7ポイント上昇している。
就職状況の悪化を背景に、外国に行くことを考える、と答えた人も全体の半分近くに上った。