CCIJF – 在仏日本商工会議所

予算法案の妥協案策定に失敗、政府は特別法案を準備

大詰めを迎えた予算法案の国会審議で、12月19日に両院協議会が開かれ、妥協案の策定を協議したが、失敗に終わった。
これを受けて、ルコルニュ首相は22日に主要な政治勢力の代表を首相府に招いて個別協議を行い、対応を話し合う。首相は同日中にも特別法案を閣議決定する方針といい、数日中にも可決成立を目指す。
特別法案は、予算執行の継続性を確保する目的で、現行予算をそのまま継続するという内容になる。
予算法案を1月にも再開して可決成立を目指すことになる。
特別法の制定は1年前の2024年末にも用いられた手段で、特に、徴税と国債の発行を継続することができる。
ただ、支出面の影響は避けられず、閣僚らは早々と、住宅のエネルギー効率改善リフォーム向け補助金制度の中断などを予告している。
仕切り直しで1月に再開する予算法案の審議が打開の糸口を見いだせる保証もない。
そうした中で、話し合い路線を捨てて、採択強制を可能とする憲法上の手段「49.3」の利用に踏み切るべきだとする声も上がっており、ルコルニュ首相への風当たりは強まっている。