LMBエアロスペースの米ロアーによる買収、政治論争に発展
仏LMBエアロスペースを米ロアー・ホールディングスが買収する件が物議を醸している。
兵器産業向けの重要部品を製造する同社を外国企業の手に渡すのは、国家主権の防衛という点で問題だとする声が、左翼と極右の両方から上がっている。
LMBエアロスペースは、ラファール戦闘機や攻撃ヘリ「ティーガー」(エアバス・ヘリコプターズ社製)に採用されている冷却ファンなどを製造している。
ロアーによる買収は12月末の時点で発表の対象となっていたが、最近になり、軍隊省の反対意見を無視して経済省が無条件で買収を認めたとの報道がなされ、これをきっかけに、政治的な論争に発展した。トランプ米政権との関係が目立ってこじれていることも、騒ぎが大きくなった背景にある。
仏経済省は1月29日までの発表で、この件について、拒否権の伴う出資をLMBエアロスペースに対して行うとの厳しい条件を付けた上で、買収を認めたと説明した。
エアバス、サフラン、ダッソー、タレスの仏各社が資金を拠出し、仏ティケオー(投資会社)が運用するファンドがLMBに出資するという。
この出資は当初は発表されていなかったが、経済省は、最初から決まっており、後から追加されたものではないと主張している。
LMBエアロスペースは、2012年まで米ハネウェル社の傘下にあったなど、米国との関係は以前から深い。
生産はすべて仏国内で行っており、収入の85%を輸出で達成、米国市場は収入の30%を占めている。
ロアーは3億6700万ユーロで同社を買収する。
