下院の公共放送部門調査委、報告書の公表を僅差で決定
下院の公共放送部門調査委員会は4月27日、報告書の公表を投票により決めた。
賛成12、反対10という異例の僅差での公表決定となった。
この調査委は、公共放送部門とも契約関係があったジャーナリストらが社会党の責任者らとの会食の際に発言した内容が暴露報道されたのをきっかけに、設置が決まった。
暴露報道は、盗み撮りの内容を極右系のメディアが報じたもので、下院では、やはり極右系の議員らが熱心に働きかけて調査委の設置が決まった。
報告書作成者となったアロンクル議員は、極右RNとの協力に転じた右翼政党UDR(党首:シオティ下院議員)に所属し、調査委の運営においても、何かと攻撃的な姿勢で臨み、物議を醸していた。
通常は、広告書公表の投票はごく形式的なものだが、今回は、左派系の議員らが強い反発を示して紛糾した。
反対投票が多数となった場合には、調査委の聴聞の動画などを含めて、公開済みのすべての作業が削除されることになり、アロンクル議員は先手を打って、非公表の決定は検閲にほかならないなどとする主張を展開していた。
投票では、極右RNと保守政党の共和党などが賛成に回り、左派が反対、与党勢力は主に棄権した。
アロンクル議員らの背後には、民放において勢力を伸ばしている右翼系実業家のバンサン・ボロレ氏(カナルプリュス・グループのCNewsなどを傘下に収める)があり、不明朗な協力関係を指弾する向きもある。
報告書の内容としては、公共放送部門で局の統廃合(ニュース専門テレビ局のフランス・アンフォとフランス24の統合、フランス2とフランス5局の統合、テレビ局のフランス4とラジオ局Mouvの廃止)などを通じて、公共放送部門予算を10億ユーロ削減する(現在の年間予算は40億ユーロ)、といった提言が盛り込まれているという。
