CCIJF – 在仏日本商工会議所

第七回:痛風のお話

ヨーロッパの食文化は、日本の食文化とはまた別の豊かな世界があります。ワイン、チーズ、バター、ハムなど日本でいう高級食材が、こちらでは幅広く かつ気軽な値段で購入することができます。知らない間に「贅沢病」といわれる痛風になりやすい食生活になっていたりします。フランスのルイ14世、皇帝ナ ポレオンが痛風持ちであったことはよく知られています。

痛風は、体の中に尿酸がたまり結晶を作ってしまう病気です。この結晶が関節や腎臓にできることで 症状が出現します。これには、関節炎、痛風結節、尿路結石を含めた腎障害があります。一番有名な症状として、足の親指の付け根(第1中足指節関節といいま す)が赤く腫れて、激痛を伴う「痛風発作」があります。痛みがひどくて歩行困難になりますが、7~10日で軽快し次の発作までは全く症状がありません。し かし尿酸値を下げずそのまま放っておくと次第に発作の頻度が増え、慢性関節炎となり「痛風結節」という尿酸でできたしこりができてしまいます。そして、尿 酸値が高い状態が長期間続くと尿管結石ができたり、「痛風腎」という腎臓の病気になったりします。また、血液の尿酸値が高いと、心筋梗塞などの虚血性心疾 患の危険性が高まることも知られています。

尿酸が体の中で増えてしまう原因として、尿酸を作る素となるプリン体という物質を多く含む食べ物 やアルコール(特にビール)の取りすぎ、運動不足、そしてストレスが挙げられます。尿酸値とストレスの関係はまだはっきりとは解明されていませんが、スト レスがかかっている人ほど、尿酸値が上がる傾向にあります。また、高尿酸血症の方の約80%は何らかの生活習慣病を合併しているといわれます。

治療・予防として大切なことは、

  1. プリン体の多いものを摂りすぎない、
  2. 水分をたくさん摂り、
  3. 適度な運動で汗を流す、④塩分を摂り過ぎない(尿酸結晶を作る原因となる)、
  4. ストレスを溜めない、

ことです。これだけで不十分なことも多く、その場合は内服薬の適応となります。不幸にして痛風発作による激痛に襲われたときは、速やかに病院にかかりましょう。

「贅沢病」にならない程度に、豊かな食生活を送っていきましょう。