CCIJF – 在仏日本商工会議所

家計景況感、10月にわずかに後退

26日発表のINSEE統計によると、家計景況感総合指数は10月に99ポイントとなり、前月より2ポイント低下した。長期の平均である100を下回った。インフレ率の上昇を背景に、家計はわずかに先行きへの懸念を強めた。

直近12ヵ月の物価上昇に関する判断指数は2012年以来で最高になり、家計が物価上昇を実感していることを改めて印象付けた。自身の財務状況に関する判断指数も4ポイント低下し、長期の平均を下回った。今後の物価上昇に対する懸念も広がり、生活水準の今後の推移に関する判断も悪化している。それでも景況感が大崩れしていないのは、雇用情勢の改善によるところが大きい。9月の採用数は84万人を越え、記録的な水準に達しており、失業の懸念を示す指数も、過去最低の水準まで下がっている。消費意欲を示す指数は2ポイント低下のマイナス13に後退。貯蓄意欲を示す指数は前月並みの33ポイントとなっているが、いずれの指数も長期の平均と比べると高めであり、物価上昇が今後、消費者の行動をどのように左右するかは掴みにくい。