CCIJF – 在仏日本商工会議所

パリ15区の高層ビル「トリアングル」、年内に着工へ

パリ15区に高層ビル「トリアングル」を建設する計画で、ファイナンスを巡る合意が11月1日までに成立した。年内着工が可能になった。

「トリアングル」は三角形のユニークな高層ビルで、42階建てで高さは180メートル。著名建築家のエルツォークとドムーロンの両氏が設計した。計画主体の不動産大手ユニバイユロダムコ・ウェストフィールドは資金難もありパートナーを探していたが、保険大手アクサの資産運用子会社アクサIM Altsとの間で合意が成立。合弁会社を設立し、投資と開発を共同で行い、所有権を分け合うことで合意した。これで年内の着工が可能となり、2026年1-6月期中の完成を目指す。投資総額は公表されていないが、7億ユーロ程度とみられている。建設はBesix社が請け負った。

トリアングルは、15区のポルトドベルサイユ見本市会場の近くに建設される。計画は2008年に持ち上がったが、反対論が根強くあり、実現までに時間を要した。環境派による訴訟は2020年までに一段落したが、その後、見本市会場運営主体との癒着疑惑が取り沙汰され、2021年6月には司法当局が予備調査を開始するに至っていた。ユニバイユロダムコ・ウェストフィールドは、疑いには根拠がないとし、調査の行方に心配はしていないとコメントしている。