フランス:4割程度の人が複数の銀行口座を保有
銀行比較サイトPanorabanquesが行った調査によると、フランスでは60%の人が銀行口座を1件のみ保有している。この割合は2023年末には64%に上っており、この1年間で、複数の銀行口座を保有する人の割合が大きく増えた。
複数の口座を所有する人は、各種商品(貯蓄口座、投資アカウントなど)に惹かれて別途開設した人が多く、また、ネット専業銀行(BoursoBank、Fortuneo、Hello bank!など)の料金無料が決め手となった人も多い。
ゴールドカードの取得(29%)や配偶者との共同口座の開設(19%)などの理由を挙げた人も目立った。
外国での料金の安さ(14%)を挙げた人もかなりあり、これは、英レポリュート(フランスで顧客数500万突破)などいわば「専門店」を使い分ける人が増えていることを示唆している。
直近12ヵ月間で主要銀行(給与や社会給付等の振込先としている銀行)を変更した人は13%で、そのうち29%はネット専業銀行への乗り換えだった。
その理由として最も多かったのが料金の低さ(59%)で、銀行側が約束するキャッシュプレゼント(時に250ユーロから300ユーロにも)を挙げた人は、43%から37%へ減った。
13%という乗り換え率はかなり低めでもあり、特に、主要銀行を従来銀行(ソシエテジェネラル、BNPパリバ、BPCE、クレディアグリコルなど)としている人は全体の89%に上っている。
ただ、従来銀行の評価は芳しくなく、それでもとどまっている理由としては、44%が習慣から、30%が「支店がないと不安だから」と回答している。
