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ルコルニュ首相、解散総選挙を否定:新首相が10日中に指名へ

ルコルニュ首相は10月9日、マクロン大統領から託された政治勢力との協議を終えて、同日夜に大統領に結果報告を行った。
首相は続いて、9日夜のテレビインタビューに応じて、協議の結果について説明した。
首相は、解散総選挙は望まないという点で、過半数の同意が見られたと言明。
さらに、年内に2026年予算法案を可決することに向けた意志が、広く政治勢力により共有されていることもわかったと説明した。
首相はまた、従来の与党勢力(ルネサンス、MODEM、オリゾン)と共和党、そしてLIOT(中道野党の院内会派)の間には、対立もあるが協力を継続する意志があるとも指摘した。
首相はその上で、予算法案の採択を目指す政局運営は可能であると言明し、マクロン大統領が48時間以内に新首相を任命すると予告した。
予算法案については、13日(月)に原案が提出されるが、国会審議において練り上げられてゆくべき性質のものであることを認めた。
社会党の協力を確保するために、定年年齢の段階的引き上げを柱とする年金改革の施行中断に応じることの是非について、首相は、自らがここまで進めてきた協議において議題とはしなかったが、これが検討されるのは当然であると考えるとして、この問題で開かれた姿勢を示した。
年金改革の中断はボルヌ教育相が言及したもので、社会党は歓迎しているが、共和党など右派は強い反発を示しており、妥協点が見出せるかどうかはまだわからない。
新首相の人選をどうするかも、今後の政局運営の鍵を握る要因になる。