CCIJF – 在仏日本商工会議所

アルティス・フランス、民事再生手続きを申請へ

報道によると、アルティス・フランス(通信SFRの親会社)は近く、民事再生手続きの適用を申請する。
債権者団との間で結んだ債務再編合意を実行に移すために必要な手続きだという。
主要資産であるSFRの売却に向けた一歩だとする見方もある。
アルティス・フランスはイスラエル系実業家のパトリック・ドライ氏が保有する。
CATV時代から、通信インフラ資産などの買収を通じて事業を拡大するという手法を採用してきたが、その裏面として債務が高水準となり、近年は維持が困難なレベルに達していた。
2024年末の債務額は237億ユーロに上っており、これを155億ユーロにまで圧縮することで、ドライ氏は債権者の一部と合意を結んでいた。
その合意が民事再生手続きの下で実行に移される。
債権者団はその見返りに45%株式を取得し、16億ユーロの現金も得る。10月初頭までの完了が予定されているという。
ドライ氏は既に、アルティス・フランスの資産のうち、メディア事業を海運大手CMA CGMに売却している。
業績が優れない主要資産のSFRについて、競合や中東系企業との間で売却に向けた接触が始まっているとする報道もある。