CCIJF – 在仏日本商工会議所

スエズ、リヨン南方の浄水施設でPFAS除去ユニットをリニューアル


環境サービス大手の仏スエズは、リヨン南方のテルネ市にある浄水施設でPFAS除去のユニットを更新した。
ろ過性能の向上を経て、1月12日付で発効した欧州連合(EU)の新基準をクリアした。
この浄水施設は公営企業が運営しており、17万人の住民に供給する飲料水を生産している。
スエズはこの施設に併設の除去ユニットの整備と運営で協力している。
テルネからローヌ川上流にかけては化学工業地区があり、アルケマ社は2024年まで、PFASを含む排水を放出していた。
EUは、PFASのうち20種について、濃度上限を1リットル当たり0.1マイクログラムに制限する新規制を導入したが、スエズによる設備の更新で、ろ過後の濃度は従来の0.12-0.13マイクログラムから0.08マイクログラムへ下がり、新基準を余裕をもってクリアした。
PFAS除去ユニットは年間600万立方メートルの水を処理している。
活性炭フィルターは従来は据え置き式で、2年おきに取り換える必要があったが、更新後は、活性炭を随時再生する自社開発のシステム「Carbazur(登録商標)」を導入し、性能向上を実現した。
このため、現場に活性炭40立方メートルの貯蔵庫2基を設置。PFASを捕集した活性炭はベルギーにある処理工場に送られ、1000度を超える高熱処理によりPFASの破壊処理を行った後、再利用される。
PFASは4000種程度を数え、規制対象となっているのは20種だが、今後に対象が拡大される可能性がある。
スエズは現状でも60種程度の処理技術を確立しており、新システムは規制の変更にも柔軟に対応できるという利点がある。
このところ注目を集めているTFA(トリフルオロ酢酸)への対応は今後の課題だが、費用高を考えると、規制導入の展望がない限り、施設の需要は期待できないという。
ちなみに、テルネの浄水施設の場合、PFAS除去ユニットの投資コストは420万ユーロと、全体の投資コストの半分を占めている。ランニングコストは年間50万-90万ユーロがかかる。