国有不動産の所有権を新設の公社に一括移転する議員立法法案、下院を通過
国有不動産の所有権を新設の公社組織にまとめることを定める議員立法法案が1月28日に下院を通過した。
法案は、マクロン政権で閣僚を務めたカズナーブ議員がまとめたもので、6会派の150人の議員が法案の提出時に支持を与えた。
本会議での審議は短時間で終了し、幅広いコンセンサスが形成されていることをうかがわせた。
法案は、「EPIC」という分類の公社組織を新設し、国有不動産(建物及び土地)の大部分の所有権をこの公社に移転するという内容。
これに伴い、不動産を使用する省庁や政府機関等は、公社に賃借料を支払う形になる。
賛成派は、この方式に切り替えることで、不動産資産を有効活用することを各省庁等に促すことができると期待している。
国有不動産については、2023年に当時のボルヌ内閣が、公務員1人当たりの面積を、現在の25平方メートルから16平方メートルへと引き下げることを目標に設定。
ちなみに、民間部門でこの数字は10平方メートルとなっており、有効利用の余地はかなり大きいが、目標は設定されたものの、その達成はまったく覚束ない状況となっている。
賃借料を支払う形になれば、有効利用の成果が支出の削減に直結することになり、努力を後押しする効果が期待できる。
このほか、国有不動産においては、気候変動への対応を中心に、2050年までに1400億ユーロの投資が必要になるとみられているが、公社が運営する形になれば、資金の効率的な管理も期待できる。
利用の合理化を経て、国有不動産を一部売却し、その収入を公社が手元に残して、必要な投資を行うことも容易になる。
法案には、環境派と左派の一部が、民営化の隠れ蓑になるとして反対票を投じた。
