CCIJF – 在仏日本商工会議所

商社:蓼沼 直樹/伊藤忠フランス会社

新年明けましておめでとうございます。

在仏日本商工会議所会員の皆様、そしてご家族の皆様に謹んで新春のお慶びを申し上げます。

フランスの2021年は、他の欧州諸国と同様、2020年に続いて新型コロナウイルスに翻弄された1年でした。ワクチン接種が進む中で、冬場からの厳しい外出制限が5月以降段階的に解除されたことから、市民は外食やショッピングなどへ出掛ける自由を取り戻し、景気も上向きました。しかし、夏場の感染拡大の影響もあって企業の人手不足は解消されておらず、物流の混乱や店舗の品薄状態、ひいては物価上昇をもたらす大きな要因になっています。そうした複雑な状況下、11月以降は再び新規感染者数が急増し、先行き不透明感を残しての越年となりました。

 2022年のフランスを展望しますと、3回目のワクチン接種や治療薬の登場などによって新型コロナをめぐる混乱が早期に鎮静化することを期待したいところですが、依然として楽観できないと言わざるを得ません。そのような中で、4月に行われる大統領選挙は例年に増して混戦模様であり、次のフランスの「顔」は誰になるのか、そしてコロナのみならず難民問題など、フランスやEUが直面する諸課題の解決へ次期政権がリーダーシップを発揮できるのかどうか、予断を許さない状況にあります。

 一方、昨年11月に英国で開催されたCOP26でも確認された通り、世界的な「脱炭素」の潮流は不可逆的なものとなりました。その中で、欧州諸国は主導的な役割を担おうとグリーン分野での新たな取り組みを積極的に打ち出し、フランスも2022年内に石炭火力発電を全廃する方針を示しています。そのため、フランスを含む欧州は、グリーン分野のルールメーカーとしてだけでなく、「次世代グリーンビジネス」のトレンドメーカーにもなり得る存在として、世界からの注目を高めています。

 以上のように見ると、フランスは2022年も不確実性の大きい混沌とした状況が続く見通しですが、そうした中から、社会や消費者の新しいニーズが生まれ、新しい価値を伴ったビジネスが生まれる可能性が大いにあるのではないでしょうか。

「ピンチはチャンス」「危機は商機」として商流の変化を捉え、会員の皆様、日系企業の皆様のフランス・欧州ビジネスの拡大、日仏関係の一層の発展につながる一年となることを願っております。

2022年が皆様にとって健やかで幸多き一年になりますようお祈り申し上げます。