CCIJF – 在仏日本商工会議所

コンサルティング・メディアコンテンツ・サービス:エマニュエル・アンギス /KPMG Azsa LLC

レジリエンス(強靭的な適応性)

この1年は、健康面はもちろん、心理的、経済的にも、ビジネスリーダーに影響を与え、すべてのサービス業を揺るがした年でした。私たちは皆、外出規制、外出規制解除、テレワーク、その他のビデオ会議のリズムに合わせて生活していますが、その規模や事業内容を問わず、すべての会員企業様が今日、影響を受けていると言えるでしょう。

しかし、私たちが経験している危機は、会員企業様の間で必要な行動や構造的なイニシアティブを出現させることを可能にしました。これまでも、そして本年も、レジリエンス(強靭的な適応性)が真の課題となります。前例のない状況に適応するためのリソースをどのように見つけるか、エネルギーを結集し、それぞれに特有の解決策を考案する必要があります。2022年、私たちは立ち直るための解決策を探し続けなければなりません。その一手となるのは、資金援助、顧客対応チームのエネルギーを解放するための経営に関する考察、新しい従業員のプロファイル、活動を変革するための戦略的考察の援助などではないでしょうか。

2022年は逆説的な年になりそうです。ワクチンはあるが、パンデミックは続くのみ。2021年に景気は回復したが、インフレの再来と金融バブルが地平線を暗くする。組織は安定したように見えるが、社会環境と技術環境の変化は急速で複雑、かつ広範囲に及ぶ。テレワークが導入されているが、欠勤、採用難、職業的モチベーションの喪失が発展の深刻な障害になっている… 2021年にトンネルの先に見えた光は、2022年になってもまだ遠いと言わざるを得ません。

ここで、2022年のフランス労働市場について、第9分科会理事であるGroupe GR社の玉栄直子氏の見通しをご紹介させていただきます。

「2022年の労働市場について言えば、2021年の下旬からみられていた傾向ですが、強い回復を見せており、今年は更にそれが強まる傾向となりそうです。今まで雇控えをしていた企業も一斉に雇用再開に踏み切り、良い候補者は多くのオファーからより良い条件のものを選ぶ、新卒で余り社会人経験が多くない候補者でも強気で交渉に臨める年になる事と思います。失業率も下がる事が予想されています。また、在宅勤務の強化などで「働き方」や「生き方」を考える時間が生まれたこの二年間の間に、仕事への関わり方そのものに対しての変化が顕著にみられます。地方への引っ越し、異なる業界への転職、通勤時間を軽減するために週の半分の在宅勤務義務化の要望など、候補者の仕事に対する姿勢への変化が感じられます。企業側もこの変化に対して、柔軟に対応する姿勢を見せ、多くの企業がどうしたら従業員がより気持ちよく、より長く勤めてもらえるのか、数あるオファーの中から一緒に働きたいと選んでもらえるにはどの様なアプローチが必要なのかを考えていかなくてはならなくなると思います。候補者の方々は勤務内容や労働条件だけでなく、限りある時間の中でその会社で働く意義という事を明確にした上で、雇用のオファーの受理の有無を決定される風潮が一層強まる年になると思います。」