CCIJF – 在仏日本商工会議所

伊原 純一 駐フランス日本国大使

新年明けましておめでとうございます。

令和4年(2022年)の年頭に当たり、皆様にご挨拶申し上げます。

昨年も、新型コロナウイルス感染症の流行が収まらない難しい状況の中で、貴商工会議所からは様々な局面で多くのご協力・ご理解をいただきましたことをお礼申し上げます。今年もコロナ禍での幕開けとなり、容易ならざる状況が続いておりますが、CAC40は昨年11月に史上最高値を更新するなど、フランス経済は強固なペースで回復しつつあります。大使館としてもこうした勢いを取り込み、日仏両国の政治・経済・文化の幅広い分野における協力関係の発展に尽力していく所存です。

外交関係では、マクロン大統領が、東京オリンピック・パラリンピック競技大会への支持と参加をいち早く表明して、G7のトップの中で唯一、開会式に出席いただき、日仏の良好な関係を強調するものとなりました。また、日本では、昨年10月、新たに岸田内閣が誕生しました。昨年11月15日に日仏首脳電話会談、続いて18日には日仏外相電話会談、また12月11日には英国リバプールで日仏外相会談が行われ、「特別なパートナー」である日仏関係を一層強化していくことを確認したほか、今年前半にフランスがEU議長国を務めることも踏まえ、日EUの協力も一層強化すべく取り組んで行くことで一致したところです。

こうした良好な日仏関係の背景には、在仏日本企業の存在があり、特に皆様による活発な対フランス投資があります。外国への投資は、二国間の中長期的な関係についての安心感、将来性、展望があってこそ行われるものであり、相手国に対する信頼の証しです。昨年3月に公表されたビジネス・フランスの2020年年次報告書によると、日本は、アジア最大の対仏投資雇用創出国であり、850社以上の日本企業がフランスに進出し、9万1千人以上の雇用を維持・創出しています。こうした日本からの対仏投資の増大は、まさに日仏間の信頼関係が深化していることを示唆するものです。

昨年11月には、欧州・外務省において、日本企業向けの対仏投資セミナー「クラブ・ジャポン」が開催されました。同セミナーの開催は3年連続となりますが、今回もリステール対外貿易・誘致担当大臣のご臨席のもと、実際に日本企業関係者の皆様にお集まりいただく形で開催したのは、仏政府が日本企業による対仏投資に対し、高い評価と大きな期待を抱いているからだと思います。また、今回のセミナーでは、貴商工会議所から「フランスにおけるビジネス環境整備に係る要望」について発表していただきました。こうした皆様からの具体的なご意見やご要望こそが日仏経済関係、そして信頼関係強化の源であり、大使館としても仏政府やビジネス・フランスに対してしっかりとフォローアップしてまいります。

さらに、昨年は気候変動に関するCOPが2年ぶりに開催され、パリ協定の1.5℃努力目標達成のため、2050年カーボンニュートラル及びその経過点である2030年に向けて野心的な気候変動対策を締結国に求めています。岸田総理は、2030年までの期間を「勝負の10年」と位置づけ、2兆円のグリーンイノベーション基金を活用し電気自動車普及の鍵を握る次世代電池・モーター、水素、合成燃料等の開発を進めるなど、2050年カーボンニュートラルの実現に向けたあらゆる技術の選択肢を追求していくとともに、2030年度に2013年度比で46%の温室効果ガス削減を約束しました。こうした世界的な取組を後押しに、イノベーション、デジタル、環境といった分野における日仏協力が更に進展していくことを期待しております。

最後に、2025年の大阪・関西万博への世界各国の参加の呼びかけが本格化する中、フランスはいち早く参加を表明しました。ポスト・コロナの先を見据え、次の世代のいのちのための強靱で持続可能な社会の実現を目指し、「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマとしつつ、3つのLives、「Saving Lives いのちを救う」、「Empowering Lives いのちに力を与える」、「Connecting Lives いのちをつなぐ」をサブテーマとして、魅力溢れる万博を構築していきます。今後とも貴商工会議所と会員の皆様のご協力・ご理解が賜れれば幸いです。

在フランス日本国大使館は、引き続き、貴会議所の皆様をはじめ、在仏日本企業の皆様と共に考え、共に悩み、共に歩んでいく所存です。今年も皆様のご健勝と益々のご発展を祈念し、新年のご挨拶といたします。

本年も、何とぞよろしくお願いいたします。

駐フランス日本国大使
伊原純一