今週のフランス

「黄色蛍光ベスト」:国民協議を指揮のジュアノCNDP委員長が辞退

 「黄色蛍光ベスト」の抗議行動を踏まえて政府が開始する予定の「国民協議」について、これを指揮する任を負っていたCNDP(公聴会全国委員会)のシャンタル・ジュアノ委員長が8日、職務を辞退すると発表した。委員長の高額報酬が報じられたのを受けて、落ち着いた議論ができる状況にはないと判断したと説明した。

ジュアノ委員長は高級官僚出身で、サルコジ右派政権ではスポーツ相を務めた。上院議員を経て、2018年3月にCNDPの委員長に就任していた。CNDPはインフラ整備計画等のプロジェクトに関する公聴会を組織する独立行政機関だが、その委員長の月額報酬が1万4666ユーロ(現金給与総額ベース)に上ることが、7日の時点で報じられていた。この報酬額は、「国民協議」開催とは無縁に委員長に支払われるもので、「国民協議」により委員長が丸儲けするという話ではないが、ジュアノ委員長は、高級官僚の報酬水準が議論の対象となるのは正当なことだとした上で、現状では落ち着いた議論ができる状況にはないとして、「国民協議」を指揮する職務を辞退すると説明した。

CNDPは、マクロン大統領の肝いりで行われた欧州に関する国民参加型の協議の組織も担当したが、政府はこの協議が注目されないまま終了したことに不満の念を持っていたといい、ジュアノ委員長との間の関係は既に良好ではなかったともいわれている。フィリップ首相は8日夜、委員長の辞退により、「国民協議」の実行に困難が生じることはないとコメントした。

バックナンバー

kaiin260 100

会員用ログイン

サイト内検索