今週のフランス

タピ事件の裁判、パリ地裁で開始

タピ事件の新たな裁判が11日にパリ地裁で始まった。タピ氏本人を含む被告人6人が、公金横領や詐欺などの容疑で起訴された。

ベルナール・タピ氏は実業家で、ミッテラン左派政権時代には閣僚も務めた。数々のスキャンダルで過去に有罪判決も受けているが、今回の件は、実業家として保有していたアディダス(スポーツ用品)の売却に端を発している。タピ氏は、売却を取り次いだ国有クレディリヨネ銀行が不正に利益を取得したと主張し、長年に渡り争った末に、2008年に仲裁裁判を経て、総額4億500万ユーロの賠償金をCDR(クレディリヨネ清算機構)から得た。その後、タピ氏と弁護士のラントゥルヌ氏、そして仲裁裁判で裁判長を務めたエストゥープ氏の間に個人的なつながりがあったことが判明。仲裁裁判の決定は取り消され、上記3人を容疑者とする横領などの捜査が始まった。また、タピ氏が仲裁裁判当時のサルコジ政権とのパイプを利用して、仲裁裁判による解決を選択させ、また自分に有利な決定を承認させるよう働きかけた疑いに絡んで、当時の責任者らが追及を受けており、事件当時に経済相官房長を務めたステファン・リシャール氏(通信大手オレンジの現CEO)、CDRのロッキ会長、CDRの監督機関だったEPFRのセママ局長の3人も起訴された。政治家関係では、事件当時のラガルド経済相(IMFの現専務理事)が別途起訴され、「監督怠慢」を理由に量刑の伴わない有罪判決を受けている。

 

バックナンバー

kaiin260 100

会員用ログイン

サイト内検索