CCIJF – 在仏日本商工会議所

インフルエンザ情報 2018年1月(鼻をかまずにお待ちください。)

あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願い致します。

さて、年末を挟んでフランスではインフルエンザの流行が続いているようです。

現在流行しているインフルエンザは主にH1N1(A型)で、これは2009年にいわゆる新型インフルエンザあるいは豚インフルエンザと呼ばれ、センセーショナルに出現したウイルスです。当初は致死率の高い恐ろしいウイルスとされたものの、その後の疫学的調査などにより現在は普通の季節性インフルエンザと同じように扱われています。実はこれは2017-2018予防接種に含まれていたウイルス株なので(予防接種では不活化されていますので予防接種がインフルエンザを起こすことはありません)、予防接種を受けた方はうつりにくいと思います。ただし、この原稿を書いているのは2018年1月9日ですが、私の診察室では先週からむしろB型インフルエンザのほうが多くなってきています。

さて、インフルエンザの検査には主に2つのやり方があります。一つは綿棒を鼻に入れて粘液をこすり取りやり方で、受けたことのある方は分かると思いますが、あまり気持ちいいものではないし、5歳以下の子供はだいたい泣いてしまいます。もう一つのやり方は鼻水を採取する方法です。その場で鼻水をかんでもらって(垂らしてもらう感じです)、出てきた鼻水をスポイトで吸い取る方法です。こちらは全く痛みを伴いません。ただし、鼻水が全く出ていない人や鼻をかむことができない小さな子供では難しいかもしれません。残念なのが、診察室で待っている間に鼻をかんでしまって鼻水が無くなってしまっているときです。「さっきまで出てたんですけど・・」とおっしゃる方が結構いらっしゃいます。もしインフルエンザかもしれないと思って受診されるときは鼻水を溜めていらっしゃることをお勧めいたします。