CCIJF – 在仏日本商工会議所

10月はピンクリボン運動月間です

ピンクリボン運動とは、乳がんの正しい知識を広め、検診の早期受診を推進することなどを目的として行われている世界規模の啓発キャンペーンです。
乳がんは女性がかかる悪性腫瘍の中で発症率が最も高く、日本では女性の新規発症の悪性腫瘍の22.5%、フランスでは33%を占めています。乳がん患者全体の1%未満と比率は低いですが、男性にも起こり得ます。

乳がん発症のリスクファクターには以下のようなものがあります。

〇年齢 : 80%以上は50歳以降に発症しています。

〇既往歴 : 乳がん、卵巣がんや子宮内膜症、30歳未満で放射線治療を受けている場合、ホルモン補充療法(更年期障害)

〇家族歴 : 乳がんや卵巣がん、男性乳がん 、遺伝子異常(BRCA1/2)

〇生活習慣 : フランスでの年間乳がん新規発症者約6万人のうち、8000件は飲酒、4500件は肥満、2700件はホルモン剤服用、2500件は喫煙、2300件は食習慣、1700件は運動不足と関連があると言われています。
乳がんの既往や上記のような家族歴をお持ちの場合、遺伝性乳がんの評価をするためのカウンセリングの受診をお勧めします。

ご自身でも定期的なセルフチェックを行ってください。
乳がんによる症状には、乳房やわきの下にしこりを触れる、乳房の皮膚や乳頭に見た目に異常がある(へこみ、ひきつれ、赤み、ただれ)、乳頭から分泌物が出る、乳房の大きさや形に変化があるなどの局所症状や、倦怠感、体重減少などの全身症状が挙げられます。

乳がん検診
がんを早期発見し適切な治療を行うことで、がんによる死亡を減少させることを目的としています。乳がん検診はマンモグラフィーによる検査となり、場合によってはエコー検査が追加されます。日本では40歳以上、フランスでは50~74歳の女性に対し、2年毎に検診を受けるよう推奨しています。
検診は症状がない方を対象としていますので、上記のような症状がある場合は、年齢・性別に関わらず医療機関を受診するようにしてください。
過去の検査で異常を指摘されていたり、乳がんの既往や遺伝性乳がんの家族歴をお持ちの場合は、個別の対応が必要になります。