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新型コロナウイルスの起源はコウモリか、仏研究チームが発表

仏研究チームが近く、新型コロナウイルスに関する新たな研究結果を公表する。コウモリから採取したコロナウイルスが新型コロナウイルスに極めて近いことが確認された。コウモリを起点として感染が広がった可能性が高まった。

研究に加わった仏アルフォール国立獣医学学校のマルク・エロワ教授が日刊紙ルパリジャンとのインタビューで説明したとことによると、この研究では、ラオス北部の洞窟内で2020年末から2021年初頭にかけてコウモリの捕獲が行われ、645羽から血液などの検体が採取された(コウモリはその後にリリース)。検体から分離されたコロナウイルスのゲノム解析を行ったところ、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)に96%まで一致し、ヒトに感染しうるウイルス3種が確認された。

教授は、採取現場としてラオスを選んだのは、中国では外国研究者が自由に研究を行うことが難しいためであり、ベトナム、中国、ラオスにまたがった地域のコウモリから発見されたということで、新型コロナウイルスがラオス起源であるという意味ではないと断っている。人への感染がどのようにして起こったか、また、最初の感染が確認されたのがこの地方から2000km離れた武漢であったのはなぜかについて、はっきりしたことはわからないが、コウモリと人の間で何らかの形で接触があり、直接に感染が生じ、人の移動に伴って感染が広がった可能性が高いと説明している。