CCIJF – 在仏日本商工会議所

民放TF1とM6の合併計画:譲歩案の検討進む

民放大手のTF1とM6が合併を計画している件で、TF1の親会社であるブイグ・グループ(建設など)が競争当局に提出した譲歩案に関するコメント募集が8月25日に終了する。競争当局は、9月5日と6日の両日にTF1とM6と協議した上で、10月17日までに合併計画の諾否を決める。

ブイグ・グループは譲歩案の中で、TF1とM6の両局の広告スペース販社を統合しないことを約束している。両社は合計でテレビ広告市場における75%のシェアを有する大手で、広告市場における競争の確保が、計画を実現する上で必要な条件となる。ただし、別々のまま維持される販社は、リニア放送における広告のみを扱っており、両グループに属する他のテレビ局の広告スペースと、他のデジタル広告については統合する道が開かれている。業界関係者は、結局M6のリニア広告だけが別建てとなり、他の広告事業はすべて統合される可能性があると警戒している。広告販社が財務部門を共有できる点も問題視されている。

IPTVサービスを通じてテレビ局を配信する通信事業者の側でも、両グループの統合により、配信の条件(料金、契約期間)が悪化する恐れがあると警戒している。