中学生が学校職員を刺殺、学校安全性が改めて議論に
10日朝に、ノジャン市(オートマルヌ県)の中学校前で、学校職員の女性(31歳)が14歳の生徒により刺殺される事件が発生した。
学校の安全性を巡る議論が改めて浮上している。
事件は10日9時過ぎに発生。中学校前で、生徒を対象にした持ち物検査が憲兵隊の協力を得て行われていたが、その際に、検査に当たっていた女性職員に14歳の男子生徒が刃物で襲い掛かった。
女性はこの攻撃で死亡、男子生徒は憲兵隊員により逮捕された。
最近では、刃物による学校内外での死傷事件の発生が増えている。
去る3月には、ナント市の高校内で女子生徒が刃物でめった刺しされ死亡する事件が発生している。
持ち物検査はそうした事件の発生を防ぐ目的から全国で抜き打ち方式で行われているが、その中で今回の事件は発生した。
ノジャン市は人口4000人の小自治体で、地元では事件の衝撃は特に大きい。
死亡したメラニーさんは4歳の子どもがあり、1年前に理容師をやめて、勤務時間が育児に適していることを理由に学校職員に転職していたという。
逮捕された犯人の14歳の少年は、去る11月に学校内の喧嘩で2回の停学処分を受けていたが、警察当局の監視対象にはなっていなかった。
奇声をあげて同級生を追い回すといった奇行も見受けられたという。
捜査当局は容疑者を勾留の上で取り調べ中で、取り調べが可能な精神状態にあると発表されている。
11日に記者会見が開かれ、当局は捜査状況について説明することになっている。
事件の発生を経て、学校の安全確保の問題点が改めて議論の対象に浮上している。
マクロン大統領は10日中に、15歳未満の子どもが刃物をインターネットで購入できる状態をなくさなければならないと言明。15歳未満のSNS使用も禁止する考えを示した。
