ロレアル、英Medik8の過半数株式を取得へ
仏化粧品大手ロレアルは6月9日、英Medik8の過半数株式を取得すると発表した。買収額は公表されていない。
Medik8は独自の皮膚化粧品の開発で知られる。
ロレアルはMedik8の製品を、手頃な価格で高い有効性を発揮するものと位置づけ、同社を「ロレアル・リュックス」事業本部に統合することを決めた。
ラグジュアリー化粧品を統括する「ロレアル・リュックス」は2024年に156億ユーロの売上高(グループ全体の売上高は435億ユーロ)を達成している。
Medik8は、2021年2月に欧州投資会社Inflexionの傘下に入り、それ以来で、従業員(現300人強)と売上高(未公表)とも3倍増を果たしてきた。
Inflexionはロレアルの出資後も少数株主としてとどまるが、ロレアルは完全買収を可能にするオプションも確保した。
ロレアルは数ヵ月中に過半数資本の取得を完了し、Medik8を業績に連結する予定。
ロレアルは、社内のイノベーション開発と企業買収を組み合わせた成長戦略を進めてきた。
最近では、韓国コスメのドクタージー(Dr.G)を去る12月に買収している。スキンケア分野では、ロレアルは2005年に買収したSkinCeuticalsを傘下に収めるが、それよりは価格帯が手頃なMedik8を加えて、ポートフォリオを拡充する。
国際展開のポテンシャルも大きいとみる。
