CCIJF – 在仏日本商工会議所

仏中銀、2025年経済成長率予測を0.6%に下方修正

フランス中銀はこのほど、マクロ経済予測の下方修正を発表した。
2025年の経済成長率予測は、3月時点で発表した0.7%に対して、0.6%に引き下げられた。
中銀によると、仏経済成長率は1-3月期に前の期比で0.1%を記録したが、6月にかけて成長の勢いはさらに鈍る。
下半期にかけては成長が徐々に回復するが、通年成長率は0.6%にとどまる。
2024年の通年成長率(1.1%)を明確に下回る。
中銀はこの理由として外需の見通し悪化を挙げた。
外需の経済成長率への貢献度は2025年通年で0.5ポイントのマイナス貢献となる。
3月時点の予測に0.8ポイントの大幅な下方修正を加えた。
このうち半分は、ユーロ高ドル安が進んだことによる影響で、残りが米国による関税引き上げとそれに伴う先行き不透明感に由来する。
中銀は、2027年までにトランプ米政権に起因する悪影響が累積でGDPの0.4ポイント分に相当すると予想。
うち0.3ポイント分が、米政権の決定本体ではなく、それに伴う先行き不透明感によりもたらされるという。
中銀は、2026年の経済成長率予測についても、従来予測を0.2ポイント引き下げ、1.0%とした。
実質賃金の増加に伴う個人消費支出の増大が景気を支える柱になると予想した。