CCIJF – 在仏日本商工会議所

フランス軍、セネガル基地を閉鎖

フランス軍のセネガル基地がこのほど閉鎖された。フランス軍はこれで、アフリカにおける基地を、ジブチにある基地を除いてすべて整理した。
フランス軍は、旧植民地国に基地を確保していたが、2021年以来、その整理を段階的に進めてきた。
サヘル諸国のマリ、ブルキナファソ、ニジェールにおいて次々に発足した軍事政権はいずれも反仏的で、国民の間にも反仏感情が高かった。
これら3ヵ国からの撤退を余儀なくされ、次いで、ンジャメナ(チャド)、アビジャン(コートジボワール)、リーブルビル(ガボン)でも、仏軍基地を閉鎖したり、共同基地とする形で整理を進めた。
セネガルでも、政権交代を経て就任したファイ大統領が2024年11月に、国土から外国の軍隊を撤退させると予告。
これに沿って、フランス軍は段階的に撤退を進め、このほど、ダカールにある基地を政府に返還した。
フランス軍とセネガル軍はそれぞれ、イスラム原理主義テロへの対策などを中心に、軍の間の協力を継続すると説明。
フランス軍の関係者は、情報収集などより目立たない形で緊密な連携を強めるとし、そのために基地は必要がないと説明している。
フランス軍基地が不平等な関係の象徴として捉えられる中で、フランスが地域に影響力を保つことを望むなら、基地はない方がよいとする専門家の意見もある。