CCIJF – 在仏日本商工会議所

医薬品の浪費、会計検査院が問題視

医薬品の浪費に関して、会計検査院がこのほど報告書を公表した。
廃棄される医薬品の多さを指摘し、様々な角度から対策を進めるよう提言した。
財政健全化のための節減努力の必要が叫ばれる中で、報告書の内容が注目されている。
報告書の推定では、販売後に服用されずに廃棄される医薬品は2023年通年で、5億6000万-17億ユーロの規模に上った。
この推定は、医薬品の適正廃棄に当たる団体Cyclamedに持ち込まれた医薬品の量を元にしており、実際の規模の把握が難しいため、かなり幅のある推計値になった。
いずれにせよ、2023年の医薬品支出総額250億ユーロに対して、無視できない規模の額であり、この浪費をカットできれば有意の節減が実現する。
報告書は、政府が導入した様々な取り組みの成果も検討している。
上流から無駄な処方が出ないよう、開業医に働きかける措置や、薬局のレベルでの取り組みなどがなされている。
報告書は、箱で売らず、必要なだけ点数で販売する方式の試験導入などを肯定的に評価。
消費期限の見直しなども可能な方法として挙げた。