CCIJF – 在仏日本商工会議所

ダマール、裁断屑のリサイクルで新製品を開発

暖かい肌着で知られる仏ダマール(ダマールテック)が製造工程で出る繊維屑のリサイクルに取り組んでいる。
製品として活用する道を探る。2026年の商品化を目指す。
暖かい肌着の材料となる「サーモラクティル」と呼ばれる自社開発の特殊繊維を製造工程において回収する。
同社のチュニジア工場では、最適化を経てもなお、繊維の15-20%が裁断屑となっている。
その有効活用は業者に委託していたが、社内で再生繊維に作り直す技術を開発した。
コードネームで「Recylactyl」と呼ばれるこの再生繊維を下請けに製造させ、これを原料に用いた新製品の開発に取り組んでいる。
具体的には2製品を開発。原料の70%をRecylactylとした寝具は、通常品よりも20%暖かい製品となった。
もう一つ、ポルトガル工場で、原料の20%をRecylactylとするニットの靴下を試験製造した。
こちらも暖かさで優れているが、洗濯で劣化が早いため、改善の余地を残しているという。
ダマールテックの2025年6月期売上高は3億5300万ユーロとなり、前年比で2.4%の減収を記録した。減収幅は、その前の数年間には2桁に上っており、それに比べるとかなり鈍化した。
2026年には量販店で19.9ユーロのエントリー商品の販売も予定。
顧客層を拡大してブティック(国内94店舗目を本社のある北仏ルーベー市に開設)への客の流れを作ることを目指す。