CCIJF – 在仏日本商工会議所

イプセン、ImCheck Therapeuticsを買収

仏イプセン(製薬)は、免疫治療ベンチャーの仏ImCheck Therapeuticsを買収すると発表した。
Kurma Partnersから保有株式を取得する。
イプセンはまず3億5000万ユーロを支払い、次いで、一連のマイルストーンの達成に応じて追加の支払いを行う。
買収総額は最大で10億ユーロに上る。
ImCheckは2015年に発足。
モノクローム抗体ICT01を開発し、これを利用した急性骨髄性白血(AML)の治療薬の開発を進めている。
今年に入り、希少疾患用医薬品としての認定を米欧の当局機関からそれぞれ取得している。
イプセンは2026年中に第IIb/III相臨床試験に着手する計画で、うまくゆけば3年程度で製品化が実現する期待がある。
イプセンはフランスではサノフィとセルビエに次ぐ第3位の製薬会社で、専門的医薬品の開発・製造に事業を集約化した。
腫瘍治療薬は販売の73%を占める主力だが、特許切れを迎える医薬品の後継をにらんで、新薬候補の買収による獲得を積極的に進めている。
昨年には総額3億ユーロで6件の買収を実施。去る7月時点では、30億ユーロの予算で買収や戦略的提携を進めると予告しており、今回の買収案件は10億ユーロという同社にとっても最大級の取引となった。