イベリコ豚偽装の容疑で3社が訴追の対象に
クレテイユ地検はこのほど、イベリコ豚の製品偽装の容疑で3社を対象とする訴追に着手した。
スペイン産食品の卸売り業者であるカサ・ラモン、ABGホールディング、コントワールデュパタネグラの3社が起訴される。
最大で各社とも150万ユーロの罰金刑を言い渡される可能性がある。
1月5日にクレテイユ地裁で公判が行われる予定。
この件は、経済省下の消費者保護機関DGCCRFの調査から浮上。
DGCCRFは和解による罰金処分を提示したが、企業側がこれを拒否し、裁判上の手続きが進められることになった。
イベリコ豚はスペイン産で高級生ハムの原料となる。
足先が黒いことから、パタネグラと呼ばれる。ベロタ(どんぐりの意のスペイン語)と呼ばれる製品もあり、こちらは、飼料にどんぐりの実を与えることに由来する。
司法当局は3社が、仕様書に適合していない製品を「パタネグラ」又は「ベロタ」の品名を付して販売し、高級品であることを偽装していたと問題視している。
フランスの豚肉加工品の市場規模は100億ユーロ近くに上り、生ハムはうち6%程度を占める。
スペインやイタリアの産品は高級品扱いで、量販店においては特に利益率が高いという。
豚肉加工品の貿易収支は近年、赤字が拡大しており、2024年の赤字額は10億ユーロに達している。
国内の生産者を不当競争から守るために当局機関は監視を強化している。
