仏人口は6860万人、移民の純流入により増加
INED(国立人口研究所)がこのほど発表した集計結果(速報)によると、2025年1月1日時点でフランスの人口は6860万人となった。
1年前から16万9000人増加した。
増加分は専ら移民の純流入(15万2000人)に由来している。
出生数は2024年通年で66万1000人(推定)となり、前年比で2.8%減を記録。
減少率はその前年の6.7%に比べると小幅になったものの、2010年(83万3000人)と比べると著しく減少している。合計特殊出生率(女性が生涯に産む子どもの数で示す)は2024年に1.62人となり、前年から0.04人減少した。
人口1000人当たりの出生数と死亡数の差は0.2人となり、出生数と死亡数がほとんど並んだ。
地域により推移にはかなり差があり、農山漁村地域に限ると、人口は2015年以来、自然減を続けている。
他方、平均余命は、男性で80.0歳、女性で85.6歳となったが、前年比での増加は男女とも0.1歳とごくわずかだった。
人口増の原動力となっている移民の流出入は把握が難しい。
2024年には、初回滞在許可証を取得した人の数が34万3000人を記録。
うち55%が人口密度の高い地域に集中している。
内訳をみると、学生が全体の32%を占めており、家族呼び寄せは26%と、10年前に50%に達していたのと比べて目立って後退している。
人道的理由による滞在許可証の発給は5万4514件となり、
全体の15%を占めた。欧州連合(EU)加盟国からの移民の数は把握が難しく、不法滞在者についても推計が必要となる。
