マクロン大統領、次期空母の建造開始を予告
マクロン大統領は12月21日、訪問先のアラブ首長国連邦アブダビで仏軍基地を慰問した機会に、次世代空母の建造に着手すると発表した。
2月に起工式を挙行する。
次世代空母はPANGの名称にて、2018年に開発計画が始まった。
2024-30年を対象とする国防計画法においても予算が計上され、既にシェルブール市の拠点における原子炉製造が始まっているという。
予算総額は100億ユーロに上る見通し。
空母建造の場所については明らかにされなかったが、サンナゼールのアトランティック造船所になるとみられている。
大統領によると、建造にかかわる800社程度のうち8割が中小企業だという。
2038年に現役空母シャルルドゴールを後継して就役する予定で、2030年から各種試験が始まるという。
PANGは、シャルルドゴール(2001年に就役)と同じく原子力推進で、全長310メートル、全幅85メートル、総トン数7万8000トンと、シャルルドゴール(262メートル×64メートル、4万2000トン)と比べて一回り大きい。
甲板面積も1万2000平方メートルから1万7200平方メートルに拡大する。
最大速度は30ノット、乗組員数は2000人強、原子炉の出力は合計440MW、3基の次世代カタパルトを採用する。
空母より現在の脅威に即した戦力増強を求める声もあるが、航空戦力を大きな地理的範囲で展開することを可能にする手段として、空母の保有を継続することは、軍事大国としての体面を保つ上でも重要性が高い。
マクロン大統領は、敵に対しては恐れられるに足る強さを持つことが必要だ、と述べて、新空母の建造を正当化した。
