低出力レーザーで神経変性疾患を治療、仏Clinatecが臨床試験を開始
低出力レーザー治療を応用した神経変性疾患の新たな治療法の臨床試験がストラスブール大学病院で始まった。
レビー小体型認知症の患者30人を対象に、3年間の期間で実施する。
治療装置は仏Clinatec社が開発した。
同社は2012年に発足のCEA(仏原子力・代替エネルギー庁)・グルノーブル大学病院・グルノーブル大学発のベンチャー企業。
創設者のベナビド教授は、電流により脳細胞を刺激する治療法を開発していたが、オーストラリア人研究者ミトロファニス氏との協力により、低出力レーザー治療の応用に着手した。
低出力レーザー治療には、レーザー照射による育毛などの成功例があるが、Clinatecは、赤外線により大脳皮質を刺激し、神経変性疾患の治療手段とすることを考案した。
非侵襲的な手段で赤外線を脳内に届ける技術を開発、LEDランプが装着されたヘルメットを患者にかぶせることで、3-4cmの深さまで精密に照射を行える装置を用いて、ストラスブール大学病院において二重盲検が行われる。
Clinatecは2019年に財団組織となり、保険会社を中心とする民間部門からの寄付により運営されている。
これまでに3000万ユーロの資金を投じて開発を進めた。今後は、アルツハイマー型認知症や睡眠障害、損傷の回復などにも治療効果を探る予定。
