CCIJF – 在仏日本商工会議所

AIによる著作権侵害の係争ではAI業者側に挙証責任=上院が規制法案を採択

AIによる著作権侵害のリスクに関する議員立法法案が4月8日に上院を通過した。
著作権者側とAI業界側は対称的な反応を示しており、政府は微妙な姿勢を示している。
続く下院審議の行方が注目される。
法案は、右派政党オリゾンなどが合流する院内会派「独立派・共和国と郷土」に所属のロール・ダルコス上院議員らが提出した。
唯一の条文により構成され、著作権侵害事案において、挙証責任を著作権者の側ではなく、AI業者の側が負う旨を定めている。
法案の推進派は、AIによる著作物の使用は著作権者の側では挙証が難しく、責任を逆転させることにより、著作権者とAI業者の関係を対等に戻すことができると説明。
AI業者側が著作権者との間で合意を結び、著作権者がしかるべき報酬を得られるように仕向けるのが法案の目的だとも説明している。
政府はこの法案について、著作権者への報酬を確保する必要性は誰もが認めているが、それをどのように実現するかは議論の余地があるとして、政府としては、イノベーションを阻害せずに著作権を保護する道を探る姿勢であることを示唆している。
著作権者団体のSACDは、政府が消極的な姿勢であることを問題視し、法案の早期可決成立を呼びかけた。
これに対して、デジタル業界団体Afnumは、このような立法化がなされれば、AIのサービス展開がフランスを素通りすると警告。
AIが著作物を使用していないことを証明するのは技術的に困難であり、AIを利用する各種の顧客企業にも影響が広がると主張し、法案の成立に反対してロビー活動を展開している。