簡素化法案が国会で可決、ZFE廃止を政府は阻止できず
下院は4月14日、各種簡素化法案を採択した。
続いて上院が15日に採択し、国会による最終的な可決が完了した。
同法案の国会審議は長引き、2年を経てようやく最終的な可決に至った。
今回の採決は、両院協議会で策定された協議案を対象に行われたが、ZFEと呼ばれる市街地内に設定される車両乗り入れ制限地区の扱いが争点となった。
協議案はZFEの廃止を定める内容だったが、政府がこれに異議を唱え、協議案に対して、ZFEを任意制度として維持する旨を定めた政府修正案を提出するという異例の事態となった。
しかし、保守勢力に極右政党RNが相乗りする形で修正案は下院において否決され、協議案がそのまま採択された。政府は指導力を発揮できなかった。
ZFEは一定以上の規模の自治体が設置義務を負っており、エコカー以外の乗り入れを禁止する区域が設定される。
都市部の大気汚染を軽減するための制度だが、保守勢力と極右勢力は揃って、エンジン車以外の移動手段を持たない周辺の低所得層を市街地から遠ざける差別的な規制だと主張し、その廃止を要求した。
政府は任意制度に改めて、既存のZFEの法的基盤を確保しようと画策したが、多数派の支持を確保できなかった。
ただし、ZFEの廃止について、憲法評議会への違憲審査が請求された場合、当該法令の趣旨にはそぐわない無関係の条項として、その削除が命じられる可能性が高いと考えられ、最終的な取り扱いがどうなるかはまだわからない。
協議案には、企業活動を円滑化するための一連の措置(公共調達の規則の整理、経営者の一部の違法行為の刑法上の規定の廃止、財務会計上の義務の軽減など)が盛り込まれた。
また、人工被覆化のネットゼロ化(ZAN)の義務についても、一連の例外措置などを追加することで、規制を緩和した。ZFEの廃止を含めて、環境派を中心として法案を強く批判する声も上がっている。
