CCIJF – 在仏日本商工会議所

健保公庫、保険不正の対策で成果

健康保険公庫は4月16日、保険不正の摘発等に関する2025年実績について報告した。
不正の検出・阻止に成功した事案の規模は合計で7億2300万ユーロとなり、前年の6億2800万ユーロを上回った。
なお、年間の不正行為の規模は20億ユーロ強と推定されている。
健康保険の不正受給等の違反行為は、件数でみると、半数余りが被保険者によるものだが、これら個人による違反行為は総額でみると多数派ではない。
被害総額の4分の3近くは、医療部門の自営業者(医院、補聴器調整、患者移送など)による不正で発生している。
近年は、組織的な犯罪団による大掛かりな詐欺行為が増えており、健保公庫は憲兵隊の協力を得て摘発を進めている。
憲兵隊によると、司法協力に積極的ではない外国に拠点を置く犯罪組織が、医院を丸ごと買い取り、短期間に架空の医療行為を乱発して払い戻しを積み上げ、暗号資産に換金して姿を消すという不正も増えている。
手口から麻薬密売など組織犯罪に近く、医療関係者や警察官などを抱き込むという点でも共通性がある。
流出個人情報を悪用したなりすまし受診の詐欺なども増えている。
財政難の折から、政府は、詐欺行為の対策に力を入れている。
国会でも対策法案が近く可決される見通しで、法案は、社会保障当局と税務当局、さらに民間の補足健保の間の情報の融通による摘発強化を進める法的土台を整える内容となっている。