CCIJF – 在仏日本商工会議所

量子コンピュータ・半導体向けに15億5000万ユーロの追加投資

マクロン大統領は5月22日、量子コンピューティングと半導体部門向けに15億5000万ユーロの公共投資を追加実施すると予告した。
米中に対抗して投資を加速するよう、欧州連合(EU)と加盟各国に呼びかけた。
CEA(原子力・代替エネルギー庁)のパリ首都圏にある大規模計算センターを訪問した際に明らかにした。
フランス政府は、量子コンピューティングの開発を目的に、2021年に18億ユーロの投資計画を開始。
2024年には5億ユーロの追加投資(軍事関連の公共調達)を決めていた。
マクロン大統領は、特に米国が投資を加速していることを踏まえて、スケールを変えることが必要だと指摘。
量子関連で10億ユーロを即時に上乗せすると予告した。
公的投資プラン「フランス2030」におけるイノベーション予算を充当する。
大統領は、民間投資を呼び込む効果や欧州の協力などをあわせて、向こう5年間で30億ユーロ近くをフランスの量子コンピュータ開発に投入できるとの見方を示した。
大統領はこれに加えて、エレクトロニクス・半導体の欧州振興プランの一環で、やはり「フランス2030」の枠内で5億5000万ユーロを追加投資すると予告。
AI・データセンター向けの技術研究と製品化のために投資される。2035年までの期間を対象とした「エレクトロニクス国家戦略」プランを7月に公表するとも予告した。
同じ機会に、エヌビディアによる仏量子ベンチャーのAlice&Bobへの出資も発表された。
マクロン大統領はこの案件について、フランスの技術力の高さを物語る提携事業として紹介した。
マクロン大統領はまた、量子技術の大手企業を誕生させるために欧州レベルでの協力を進めるべきだと提唱。
現在交渉中の欧州連合(EU)の次期予算計画(2028-34年)の枠内での支援に加えて、研究・イノベーション振興を目的とする欧州債を通じて支援を行う構想も示した。
大統領はさらに、仏公的研究機関(CEA、CNRS、INRIA)に対して、欧州諸国の機関との間で協力関係を構築するよう呼びかけた。