仏政府、化学業界向けに1億5000万ユーロを援助
マルタン産業担当相は5月27日、化学業界の代表を迎えて、原材料・エネルギーの価格高騰の対策について協議した。政府はこの機会に、1億5000万ユーロ相当の援助を即時に実施すると約束した。
この援助は、いわゆる炭素リーケージ(規制の厳しい欧州から域外への生産移転が進んでかえって炭素発生量の増加を招くという現象)のリスクを軽減するため、電力料金に上乗せされている欧州連合(EU)の排出権取引制度(EU-ETS)の費用を、特定の産業部門企業を対象に還付するという制度(間接費用補填又は炭素補填と呼ばれる)の下で行われる。
同制度はフランス政府が欧州委員会の許可を得て、エネルギー消費が多い業種を対象に実施している。
化学業界では、足元の原油価格の上昇を受けて、原材料の価格の急騰にも苦しんでおり、政府は、電力消費に関係した支援により、苦境にある業界を支えることにした。
政府の発表によると、電力の消費量が大きい工場や、電力消費の拡大を計画する企業が対象になる。
工場1ヵ所につき500万-1000万ユーロ以上の援助になる見通しで、数千人の雇用の維持に貢献することが期待できる。
化学業界の直接雇用は23万人に上り、業界企業は4400社を数える。
政府は、今回の支援がなされない場合、4000-5000人の雇用が失われる恐れがある。
