CCIJF – 在仏日本商工会議所

仏政府とSNCFレゾーの多年次契約案:改修に年間45億ユーロを投資

仏政府が国鉄SNCFのインフラ部門SNCFレゾーとの間で結ぶ多年次契約案の策定が終了した。
6月1日に業界企業等を対象とする意見聴取の手続きが始まった。
契約案は2033年までの期間を対象とする。
目標を設定し、その実現に向けた財源確保の方法などを定める内容となっている。
意見聴取の手続きの終了後に、国会による検討がなされる。
今秋の正式調印を予定する。
政府は、2025年に開いたカンファレンスの機会に、鉄道網の再生と近代化に向けて、年間投資額を50%増やすことを決めていた。
契約案にはそれに沿って、2028年から、年間投資額を30億ユーロから45億ユーロに引き上げる方針が盛り込まれた。気候変動に対応するためのインフラの強靭化と、信号システムの近代化を通じた運転間隔の短縮化が主な課題となる。公式予測においては、2024年から2033年までの期間に、鉄道交通量は25%増える(年間80万列車の運行増に相当)ことになっており、それに対応したレベルアップが必要になる。
年間15億ユーロの追加投資のうち、5億ユーロ相当は、SNCFが達成する利益から直接に充当される。
残りの10億ユーロについては、CEE(省エネ証書)の活用、欧州連合(EU)資金の利用、民間資本の導入などの案が示されている。
CEEは、エネルギー小売業者に脱炭素化努力を義務付け、脱炭素化事業に資金協力をさせる制度で、鉄道インフラの改修事業等を対象として認めることで資金の流れをつけることを目指す。
2032年以降には、高速道路料金収入の一部を鉄道インフラ向けに充当する新制度が動き出すことになっており、それまでの資金確保が課題となる。
契約案は、年間に1000kmの線路の改修を行う(現在は750km)旨を定めている。架線の更新は25%増の年間330km分と定められている。