CCIJF – 在仏日本商工会議所

健保公庫、医療支出の削減に向けて提言

健保公庫(CNAM)は7月2日、医療支出の削減を目的とする一連の措置を提案した。
2027年予算法案の編成に向けて、また、2027年春に行われる大統領選挙に向けて、一石を投じる内容となった。
健保公庫によると、慢性病の認定を受けている患者の割合は、2024年には全体の38%を占めたが、これが2035年には44%を超える見通しとなっている。
慢性病認定の患者には有利な払い戻しが適用されることもあり、その割合が増大すると医療支出も増大する。
人口高齢化の展望だけではこの増大は説明できないペースであるといい、健保公庫は積極的な予防策の導入が必要だと説明した。
健保公庫の予測によると、医療支出は、何の対策も導入されない場合には、2024年から2030年にかけて、毎年100億ユーロの増大を続ける。
2025年に健保会計は既に160億ユーロの赤字を記録しており、収支改善の追加策の導入は急務となる。
健保公庫はまず、食品の健全性を5段階表示する包装前面栄養表示「ニュートリスコア」の表示義務化を提案。
加工食品のリスクに関する広報活動の強化や、海外県において特に高い食品中の砂糖含有量の引き下げなどの取り組みも勧告した。
たばこについては、18歳未満の未成年者へのたばこ販売禁止の徹底に加えて、2009年以降に生まれた人へのたばこ販売を禁止し、スモーカーゼロの世代への移行実現を掲げた。
このほか自転車とキックスケーターに乗る人のヘルメット着用義務化、高齢者への予防接種の推進なども提案した。
医療支出の制限では、2027年中に40億ユーロの節減達成を目標に掲げた。
うち13億ユーロは医薬品で達成。
健保公庫は特に、効果が不十分な抗がん剤について問題視し、薬価の引き下げや、投薬の見直しなどを求めた。
それ以外では、年齢を重ねるにつれて処方薬が積み上がってゆく状況を指摘し、高齢者施設への入居時など、節目ごとに処方の状況を包括的に見直す制度作りも提案した。