CCIJF – 在仏日本商工会議所

仏食品小売業者、EV充電の料金競争が熾烈に

食品小売業者によるEV充電器設置の競争が本格化している。
集客力の向上を図る切り札と位置づけて、熾烈な料金競争も始まった。
最大手のE.ルクレールと、ドイツ資本のディスカウントチェーン「リドル」の間の料金競争が特に目立つ。
口火を切ったのはリドルで、3月時点で、ホルムズ海峡封鎖を背景に燃料価格が高騰しているのを受けて、1kWh
の充電料金を25%引き下げた。
E.ルクレールはこれに対抗して、昨夏に0.19ユーロでの提供を開始。
リドルは9月に0.18ユーロに引き下げて応酬していた。
E.ルクレールは今回、0.17ユーロへ引き下げて、再び最安値の地位に立った。
1セント刻みでの攻防が続いており、リドルが今後、再値下げに転じる可能性も残る。
E.ルクレールは、22kWの標準的充電をこの料金で提供。
100km分で3ユーロ未満という安値をアピールする。
流通系業者は現状では、燃料価格については、石油会社のガソリンスタンドとは価格面で太刀打ちができない状況にあり、充電を主戦場とする方針に切り替えた。買い物中に充電するという習慣を定着させることができれば、店舗への顧客の流れを作り、顧客を囲い込む手段となる。
自宅での充電よりも安くつくことを売り物にする。
E.ルクレールが店舗の駐車場に設置済みのEV充電器の数は3000基余りで、これを2030年までに1万基に増やすために、2億ユーロ強を投資する計画。
リドルは5700基余りを設置済みで、流通系ではトップに立っている。
すべての事業者の中では第5位となっている。
2026年には1350万ユーロ余りを新規設置に投資しており、この10年間での投資総額は8100万ユーロに上った。
1日に2基程度のペースで設置を進めているという。
流通系のEV充電器の設置数は合計で3万基程度と推定されており、これは全体の約15%に相当する。
ただ、欧州連合(EU)の目標に照らすと、2027年1月時点で15万基の設置が必要といい、かなり出遅れている。
多額の投資に及び腰だったということがあるが、20-30分でフル充電ができる充電サービスの提供ができるなら、買い物客を呼び込む切り札になるという認識が広がっており、設置の本格化が端緒についた。
15万基の整備には総額で19億ユーロの投資が必要とみられている。