CCIJF – 在仏日本商工会議所

商社:志摩 明/フランス住友商事会社 

新年明けましておめでとうございます。
 在仏日本商工会議所会員各社の益々のご繁栄と、会員各位並びにご家族の皆様のご健勝を
心よりお祈り申し上げます。
 2023年、新型コロナウイルス禍からの完全回復が期待された欧州経済は、高インフレ、
金利上昇、外需低迷が重しとなり、全体としては厳しい1年となりました。
特にユーロ圏経済の約25%を占めるドイツでは、金利上昇やエネルギー価格の高止まりで製造業が
打撃を受け、苦しい状況が続いてきましたが、本来の底力とリーダシップの復活を期待したいと思います。

 一方で、欧州委員会が11月に発表したユーロ圏の経済見通しでは、インフレ緩和、賃金上昇を
背景とした消費回復により、実質GDP成長率が2023年の0.6%から2024年に1.2%、2025年に1.6%、
フランスについても、昨年が1.0%、今年が1.2%、2025年には1.4%と、今後は緩やかながらも回復基調と
なることが予想されています。

 2024年は企業の設備投資の活発化も期待できます。各国政府による財政支援や欧州復興基金
による投資支援の本格化により、グリーン・デジタル分野での設備投資が増加し、景気回復
との両立を目指す欧州グリーンディールが本格的に実現する1年になると考えています。

 今年は、3月にロシアの大統領選挙、11月に米国の大統領選挙が予定されており、EUでも、
6月に欧州議会選挙が予定されています。イタリア、オランダ、ドイツ等、右傾化が進むことで
各国のグリーン政策のスローダウンを懸念する声もありますが、欧州が気候変動対策で世界を
リードする動きは変わらないと思われます。エネルギー転換、サプライチェーン再構築、
人手不足の解消など、欧州が抱える課題は多くあるものの、「課題こそが社会変革・価値創造の
機会」との発想で、日系企業にも様々なビジネス・チャンスが生まれるものと期待しています。
 
 2024年には膠着状態が続くウクライナ情勢でも和平に向けた動きがみられることを期待します。
何よりも、今夏は待ちに待ったパリでのオリンピック開催です。世界中から多くの人々がここパリに
集うことを楽しみとしつつ、2024年が、フランス発で様々な明るい話題が発信される一年となること
を祈念したいと思います。

 本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

[Français]