CCIJF – 在仏日本商工会議所

尊厳死導入の法案、下院で最終的に可決

下院は7月15日、「生命の終わり」法案を賛成多数で最終的に可決した。
「自殺を助ける」という形で尊厳死を認める内容となった。
法案は議員立法法案の形で提出された。
保守勢力の反対は強く、保守派が過半数を握る上院は3度に渡り法案を否決した。
最終的に、下院優先の規定を利用して、上院による否決後に下院が投票を行い、可決に至った。
下院投票では、賛成291、反対241と、これまでの投票よりも差が縮まった。
左派勢力と与党勢力が主に賛成に回ったが、与党勢力内にも反対論や慎重論があり、また逆に、反対派が多い保守勢力の中に、賛成票を投じる議員もあって、個人的な信条がかかわる案件であることを印象付けた。
採択された法案は、18歳以上であること、フランス国籍を有するか、フランスに居住する者であること、治癒の展望のない重大な疾患が進んだ段階か最終的な段階にあること、意志表示ができる状態にあること、肉体的又は精神的な苦痛が常時伴うこと、の5項目をすべて満たす患者について、本人の請求を経て医師団が薬物投与により死に至らしめることを決定する手続きを導入する旨を定め、それに関する一連の規則を制定する内容となっている。
法案を支持しないと言明する閣僚もおり、やはり批判的なルコルニュ首相は、医師団決定を取り消す患者の権限の行使期限、後見人等が必要な成人患者の場合の規定、すべての医療機関が尊厳死請求に応じる義務、の3点について、違憲審査を請求すると予告。
保守勢力が違憲審査を行うのも確実とみられ、新法の成立にはまだ時間がかかることになる。