CCIJF – 在仏日本商工会議所

農業緊急法案が最終的に可決:バルビュ・エコロジー移行相は抗議で辞任へ

国会は7月21日、農業緊急法案を最終的に可決した。
法案には与党内に反対論があり、バルビュ・エコロジー移行相は抗議して辞任すると予告した。
農業緊急法案は、農民らの昨冬の抗議行動を収拾する目的で、政府が約束した諸措置を盛り込む内容だった。
農業用水確保を容易とする体制作りや、オオカミ駆除や畜舎規模などに関する規制の緩和といった一連の措置が盛り込まれたが、国会審議においては、ネオニコチノイド系殺虫剤アセタミプリドの使用の特例許可の導入が特に紛糾を招いた。
農民からの圧力に呼応して、保守勢力が修正案を提出してこの導入を後押しし、両院協議会の協議案においても、一定の条件の下で限定的な作物について使用することを認める条項が盛り込まれた。
推進派は、欧州連合(EU)において使用が容認されている殺虫剤であり、公正な競争条件の確保という観点からも使用を認めるべきだと主張していた。
両院協議案の下院審議は紛糾したが、政府は結局、殺虫剤使用許可の削除を求める修正案の提出を認めないという形で介入し、協議案は賛成多数で採択された。
与党勢力内には、国会に判断を委ねると約束しておきながら介入したと、ルコルニュ首相の対応を批判する声があり、与党内では賛否が伯仲したが、保守勢力の賛成票により協議案は下院を通過、保守勢力が過半数を握る上院では波乱なく採択され、最終的な可決に至った。
バルビュ・エコロジー移行相は、修正案提出に応じなかったルコルニュ首相の対応には賛同できないとして、辞表を提出すると予告した。
与党内と閣内の亀裂が明確になり、野党勢力による格好の攻撃材料となっている。