CCIJF – 在仏日本商工会議所

仏国債庁(AFT)、135億ユーロの起債に成功:金利は一段と上昇

仏国債庁(AFT)は9月3日、総額135億ユーロの起債を実施した。
需要は好調で、問題なく起債を終えることができた。
ただし、発行時の金利は一段と上昇した。
フランスの債務の信用力は揺らいでいる。
長期金利の上昇は世界的な現象ではあるが、フランスの場合は財政赤字の水準が高めで、政治的な混乱もあって、収支改善の展望が開けていない。
ドイツとの長期金利スプレッドも目立って広がっている。
そうした中での起債で、成り行きが注目されていた。
標準的な10年物の統合型国債(OAT)は70億ユーロ弱の募集に対して160億ユーロと大きな需要が得られた。
安定的に保有を続ける投資家からの需要も目立った。
ただ、流通利回りの上昇に伴い、発行金利は4.23%と、2009年以来で最高の水準まで上昇した。
これは、信用力の相対的な低下により、高い利回りをつけなければならなくなったことを意味している。
前年の起債時の平均利回りは3.14%(10年物OATに限ると3.37%)で、それと比べて利回りは目立って上昇した。
仏政府にとってこれは国債費の増大に直結する。
過去の低金利時代の国債は償還期限が来て徐々に姿を消し、代わって足元で高金利にて発行した国債の比重が増すと、全体に国債費は膨張してゆく。
2026年には780億ユーロに達する見込みで、2027年にはさらに110億ユーロ増の890億ユーロに上る見通し。
これは国内総生産(GDP)の3%相当になり、財政収支を圧迫する要因になる。
債務が債務を呼ぶ悪循環を招く恐れもある。