CCIJF – 在仏日本商工会議所

政府、2027年予算諸法案を公表:430億ユーロの赤字圧縮盛り込む

仏政府は10月1日、2027年予算諸法案を公表した。
法案は、2027年の財政赤字の対GDP比を5%へ抑制する(2026年は5.4%の見込み)ことを目標に設定。
このために430億ユーロの節減努力を盛り込んだ。既定の措置と合計すると節減額は540億ユーロに上るという。
予算諸法案に盛り込まれた430億ユーロの節減のうち、430億ユーロは税収増により、260億ユーロは支出の抑制により達成される。
法人対象では、全般的な増税を見送りつつ、一部部門を対象とする新税導入などで税収増を達成する。
大手企業を対象とする法人税加算税を縮小の上で50億ユーロ余りの税収を確保。
課税対象企業は減速として変わらないが、海運業者(主にCMA CGM)が追加される。
税率はわずかに引き下げられる。
このほか、製薬会社については、医薬品還付額の引き下げより13億ユーロの節減が実施される。
肥満症対策を理由に加糖飲料税を「固形の加工食品(包装済み製品)」に拡大適用することで、3億ユーロの追加税収が確保される。
コンテンツ関連では、有料テレビのカナルプリュスに適用されてきた付加価値税(VAT)の優遇税率(10%)が標準税率に改められる。
プラットフォーム事業者を対象にした課税についても、収入に対して適用される66%控除が半減される(3000万ユーロ程度の税収増)。
コンセッション事業(高速道路、空港)への課税強化では8億ユーロの税収増を見込む。
このほか、各種手当を労働コストの計算に算入する形での計算方法の修正に伴い、労働コストに係る公租公課の実質増税(37億ユーロ)が実施される。
世帯向けでは、予告に沿って、年金受給者に求める貢献が強化される。
法案にはひとまず、受給額が月額1260ユーロまではインフレ率並みの年次改定を実施する旨を盛り込んだ。
それ以上については、一定の金額(2000ユーロ程度)までインフレ率より低めの改定幅とし、それ以上については支給額を凍結するという措置が計画されているが、国会での審議に委ねることを政府は約束している。
所得申告において適用される10%控除の削減も提案されており、こちらも国会審議におけるトレードオフの対象となる見通し。
傷病手当金に係るCSG(社会保障会計の財源となる目的税)の税率は6.2%あら9.2%へ引き上げられる(総額5億ユーロの税収増)。
ALD(身障者自立手当)と労災認定者に対する所得税減免措置も見直される。
解雇時の補償金等については、4万8000ユーロを超える分は税制上の優遇措置が廃止される(8億ユーロの税収増)。その一方で、生前贈与については非課税限度額が3万1865ユーロから5万ユーロへ引き上げられる(15年ごと)。