法人税の税収欠損、年間60億ユーロの規模に
財務省はこのほど、法人税の脱税等による税収欠損の規模を年間60億ユーロ程度とする推計を発表した。
法人税税収の10%相当額が逸失している計算になる。
対GDP比では0.2%に相当する。
この推計は、2015-19年の期間に行われた税務調査の結果を拡大解釈して得られたものだが、財務省によると、実際の被害の規模はさらに大きいものと考えられる。
意図的な脱税のほかに、申告漏れや誤りなどに由来する税収欠損も合算されている。
法人税の課税対象の企業数は270万社に上る。
なお、欧州委員会が別途行った比較調査では、フランスの法人税税収欠損額は6-11%程度で、これは、欧州諸国の平均並みであるという。
ちなみに、ドイツは8%、スペインは11-12%、イタリアは18-20%とされている。
財務省の推計によると、大企業に由来する欠損が30億ユーロと最も多い。
企業規模から考えて不思議はないが、税務当局の調査がよく行われるのは大企業で、更正・追徴が最も多いのも大企業(83%)となっている。
これに対して中堅企業は、法人税収の25%程度に貢献しているが、欠損の14%を占めるのみで、優等生となっている。
逆に、零細企業は、法人税の18%に貢献するのみだが、欠損は28%を占めており、不正の比重が大きい。
業種別では、宿泊・外食で脱税等の規模が最も大きい。
申告による納税額に対して、納税回避の額が平均で40%と大きい。
これに、不動産・建設(25%)、商業(10%)が続いた。
不正の手口は専ら3種類で、うち、「費用の水増しにより利益額を過小にする」が欠損額で全体の半分以上を占める。これに、「売上の一部を隠す」が19%、「利益の一部を不当に外国に移転する」が15%で続いた。
